「イギリスではどうですか?」「イギリス人って◯◯なんですか?」
原稿の依頼をいただくとき、
こういう質問とともにテーマを与えられることが多い。
このブログも含め、ふだん、
「イギリスでは」とか「イギリス人は」
といった言葉を使って、
この国で出会ったことや
見たもの、感じたことを
紹介したり、説明したり、
ということをしているのですが…。
ただ、
そうした文章を書くときに
いつもこころにととどめているのは
わたしが書いているのは
「わたしの知っている」イギリスであり、
「わたしの知っている」イギリス人だということです。
(もちろん、直接知っている人や
体験したことだけではなく、
自分が触れた本や映画、
テレビや新聞などからの情報も含みますが)
たとえば、
「日本のテレビ番組で紹介されたイギリスはこうだったよ」
と、人から聞かされたイギリスは、
わたしの知っているイギリスとはまったく違っていたり、
雑誌のロンドン特集に書かれている内容は
わたしが見たり聞いたり感じたりしているロンドンの姿とは
別の表情をしていたり…
ということがあります。
どちらが正しい、とか、
誰が間違っている、とかいうのではなく、
イギリスをどう感じるか、
ということには
個人差があると思うのです。
わたしは
文章を書くことで口を糊しています。
そして、
文章を書き、表現する、という行為は
とても責任の重いことだと思っています。
書いた一行に自分があわられるから。
なぜ、
その言葉、その接続詞、その文章なのか。
そこに句読点を入れるのか。
そのひとつひとつが
自分の選んだものなのですから…。
だからつい、
「自分の知っているイギリスやイギリス人は、
ほんとうにわずかなのだから
断定的に言ってしまっていいものだろうか」
という、
不安というか、自信のなさというか…があり、
その気持ちが
「◯◯だろう」「◯◯らしい」「◯◯のようだ」
という風に文章を締めくくらせてしまうことがあります。
でも、
そんな、推量形ばかりの文章って
読む人にとっては
退屈だったり、読みにくいものだったりするから
断定的な言い切りにすることも当然多くあります。
また、
クライアントあっての仕事をしている以上、
媒体に合わせた文体を選ぶことが
文章に影響を与えることもあります。
(だからといって、もちろん、
自分が信じていないことや、嘘を書くということはありませんが。)
このブログを読んでくださっている皆さんは
わたしはこのブログに
人があまり気にもとめないようなことばかり
書いているのをご存知だと思います(笑)。
もちろん、
それがイギリスのすべてではないのですが、
わたしにとっては
こういうところにも
「イギリス」や「イギリス人らしさ」が
感じられるのです。
共感できるところもあるし、
うわぁ、ぜんぜん日本とは違うな、自分とは違うな、
という部分もあります。
そんな、わたしの「見て」「感じた」イギリスを
これからも
お伝えしたいと思っています。
そして、
そんなこのブログを読んでくださって
ありがとうございます。
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コメント
何も深く考えずコメント書いてま~す、Hiroで~す^^v
特に勝手なことを言わせてもらうと、、、
今までどおり、Mamiさんの言葉で、感じたままに書いてくださいね。
~だろう、でも ~らしい、でも ~大体こんなもんです!、でも良いです。
「ホントかウソか確かめに行く。」という口実が生まれます^^
「感想を伝えたくなる」という口実でパブに行けるかもしれません^^;
ジャーナリストとしての責任感が神経質にさせることもあるでしょうが、
Mamiさんにエンターテーメントな部分を求めるのは罪ですか?^^
Hiroさま、いつもコメントありがとうございます!
そして、
「エンターテーメントな部分を求めるのは罪ですか?」
とんでもありません。
というより、読んでくださっている皆さんに
「くすっ」っと笑ってもらえたり、「ええー?」
と思ってもらえたりしたら、このブログを書いている
かいがあるというものです。
「ブログで見たからあそこに行ったよ」と、
初めて会った人から言われたり、
「記事を読んだ人がたくさん来てくれたよ」と
取材先の方から言われるのは、
とてもうれしいものです。
もちろん、
面白くないことを書いちゃうことも
あるとは思いますが…。
これからも、
どうぞよろしくお願いいたします!
まみさん、本当にその通りですね。普段のたわいないおしゃべりの中にも「イギリス(人)ってどう?」みたいな話題が出てくると、どう答えていいか、いつも困ります。「イギリス」が「日本」に入れ替わることもあるのですが、もっと困ります。
不特定多数の読者に向かって、限られた字数で表現できるまみさんは、さすがプロだなあって思います。
ブログは、その中にまみさんだけが見ることのできるイギリスがあって、それがいいのだと思います。私の知っているイギリスと違って、とっても素敵なんですが…感性の違い?ロンドンで生活するのは好きなんですよ。
これからも楽しみにしています。
miwaさま、コメントありがとうございます!
「『イギリス』が『日本』に入れ替わることもあるのですが、もっと困ります。」まさにおっしゃる通りです。
「イギリスってこうなんだよ」「日本人はこうでね」と
自信を持って発言できる人をうらやましくも思ったり、
なかなかそうなれない自分がもどかしいときもあります。
でも、借り物の考えや借り物の言葉で語るより、
シンプルでも、自分の感じたことを紹介して、
あとは読んでくださる方にゆだねる…
それがいいかな、と思っています。
「いやぁ〜、わたしが知っているイギリスは、こうだよ」
っていうことがありましたら
ぜひぜひ、教えてくださいませ。
そして、これからもよろしかったら時々ブログを
のぞいてやってくださいませ♪
書くことって、僕にはほんとにむずかしく感じます。なにをおいても伝える、伝わることが大事だと思っています。ただ情報として伝わるだけならつまらないので、それ以外のなにかが伝わる文章が書けたらいいなと思っています。
mamiさんのブログは、さすが書くことを生業にしている人のブログで、あ、えらそうな言い方ですね、ごめんなさい(笑)。とにかく毎回雑誌をめくるような感じで読ませてもらっています。僕が読んでいるのは、イギリスの情報であり、mimiさんの空気だと思います:)
イギリスに来て3カ月。それまで私の持っていたイメージと実際住んでみての感想というのは違っていました。具体的にはうまく言えませんが、日常で感じる一つ一つにそれは現れます。その具体的に言えないことをmamiさんはmamiさんの観点で切り取ってくれていると思います。なのでmamiさんのブログ私は楽しみです!
コメントありがとうございます!
Kenjiさま – 「それ以外のなにかが伝わる文章」ー ほんとうに、そんな文章が書けたら素敵です。理想です。Kenjiさんの文章は、いつもそんな風になにかが伝わってきて、読んでいてこころがあったかくなります。ブログ、これからも続けてくださいね。 わたしもぼちぼちとですが、このブログを続けていきたいです。雑誌を読むように楽しんでいただけたら、とてもうれしいです!
Kazuさま – ブログを楽しんでくださってありがとうございます♡ ところで、「実際住んでみての感想」はどんなでしょう?
わたしにとってのイギリスは、もうひとことではいい表せない存在になってしまいました。なのでこうしてブログを書いています(? 笑)。
それぞれの人にとって、それぞれのイギリスがある…それってなんだか素敵ですよね♪
マクグエネス♡
イギリスほど一口、いや十口並べても知らない人に説明できない国もない。しかもイギリスほど実像とは違う印象を他国民から持たれている国もないのではないか。
イギリスに暮らしたことないスウェーデン人に「イギリス人とは友達になりにくい」(ジェネライズして悪いけどこれは大なり小なり事実よね)って言ったら「でもミドルクラスやワーキングクラスの人達はスノッブじゃなくて友達になりやすいでしょ。」と言われ、「いや、そのクラスの人達が一番外国人慣れしていなくて友達になりにくい印象を受けた。」って言ったら驚いてた。このイギリスの感じって外国人には判らんやろなーっ。
イギリス人と友達にならなくても充分暮らしていけるのがイギリスなのよね(スウェーデンじゃありえないかも、と言うておくわ)。
まぁちゃん、コメントありがとうございます!
わたしは日本以外の国はイギリスしか長期滞在したことがないので、
他の国との比較はできないのですが、
おっしゃる通り、
実像とイメージがかなり違う国、という印象ですよね、
住んでみたイギリスは…。
わたしにとっては、
今や自分の家族(夫やその家族)の
生まれ故郷ということにもなり、
また、
ひどい目にもたくさんあったけれど、
それ以上にたくさん優しくしてもらえたのも
この国(というか出会った人たちが…ですが)なので
「好き」とか「嫌い」とか
もう単純には言えない思いがありますが、
ときどき、ツイッターなどで
イギリス好きの方から
イギリスを褒めそやすコメントをいただくと
どう返答していいか困ってしまうこともあります(笑)。
スウェーデンではどんな感じですか?(って
そんなジェネライズできないでしょうが…)
イギリスの中でロンドンはかなり特殊な街ですよね。
だから、やっぱり
スウェーデンでも、暮らす街によって
人々の外国人に対する態度も
いろいろなのでしょうけれどね。
とにもかくにも、
スウェーデンで
素敵なお友だちがたくさんできますように♡