Souzou: Outsider Art from Japan @Wellcome Collection

6月中にロンドンで絶対に見に行ってほしい展覧会、
それがこの ‘Souzou: Outsider Art from Japan’です。

といっても、明日で終わってしまうので、
あと1日しかチャンスはないのですが、
もし、明日ロンドンにいらっしゃるなら
ぜひぜひ足を運んでみてください。

展示されている作品はすべて日本人のもの。

知的障がいのある方たちがつくったもので、
絵画にとどまらず、陶芸、刺繍、イラストレーション(というか、
そのようなジャンルを設定する必要などないのですが)
その表現形式も幅広く、
そのクリエイションには限度というものがありません。

アートの教育を受けた訳でもなく、
誰かに見られる(見せる)ことを意識している訳でもないアート。

でも、それぞれの作品からは、
これらが
テート・モダンやサーチ・ギャラリーに展示されているものと
どこが違うのか。

アートとは何か。

という問いを、あらためて考えさせられました。

会場を二周して、
会場の最後にある各アーティストたちの
ドキュメンタリービデオを全て見たので、
2時間ほど会場にいたのですが、
会場を後にするときには
体中でアートを「実感した」という気分でした。

特にその前から動けなくなるほどに
圧倒されたのは
Marie Suzukiさんの作品。

「女性」「性」「生」を執拗なまでに描き出したような絵は、
草間彌生さんの作品を連想させるもがあり(アーティストにとって
誰かに似ている…といわれることは本意ではないとは思うのですが、でも
どうしても思い起こさずにはいられませんでした)
この方の作品をもっともっと見てみたい、と思いました。

50歳になって突然絵を描き始めたというMasao Obataさんは、
赤い色鉛筆を使い、
段ボールに男女のカップルの絵を描いています。何枚も何枚も…。

会場の最後にあるドキュメンタリーのビデオ内で
「どうしてカップルや結婚の絵を描いているの?」 
というインタビュアーの問いに
「ひとりじゃ不便だから。相談相手もなにもいないと(人生)寂しいよ。」と
結婚や、パートナーと共に生きるといったことへの
思いを口にしています。

そういう思いを聞いて彼の絵を見ると、
そこに込められたものに
胸がつまりそうになります。

展覧会に行けない方も、
Wellcome Collectionのサイトから
ビデオを見ることができます。

全部ご覧になるのがおすすめです。

わたし自身は1ヶ月以上前に見てきた展覧会。
ほんとうなら
もっと早くこのブログでご紹介したかったのに
こんなにギリギリになってしまってごめんなさい。

でもでも、
ぜひぜひ出かけてみてください。
絶対後悔させませんから。

*Souzou: Outsider Art from Japan
場所:Wellcome Collection
住所:183 Euston Road, London NW1 2BE

コメント

  1. Hiro より:

    7月になってしまいました、、、^^;
    せめてグーグルストリートで付近を散歩しようか、と見てみると、、、
    歩行者用信号赤で渡ってる人、、、
     「あ、、、ロンドンっぽい、、、行きたい、、、エール飲みたい、、、」
    って、なりました^^; とさ

    Wellcome Collectionのサイトを見ました。
    見た目はシックな建物なのに、展示されているものはすっごいアートで
    これまた、ロンドンだなぁって、感じました。

  2. Mami より:

    Hiroさま、コメントありがとうございます。

    Wellcome Collection、とても素敵な場所です(中には
    カフェやグッズや本を販売している小さなショップもあります)ので
    ぜひいつか訪ねてごらんになってくださいね。

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