Cildo Meireles @ Tate Modern

ブラジル人アーティスト、
Cildo Meireles(スィウド・メイレリス)さんの展覧会
1月11日まで、テート・モダンにて開催中です。

ほんとうは、去年のうちに
このブログでご紹介したいと思っていたのに、
ばたばたしているうちに
展覧会の終了間際になってしまいました。

でも、
とてもとても刺激的な展覧会なので、
もしチャンスのある方は
ぜひお出かけになってみてください。

彼のアートはコンセプチュアル・アートと呼ばれるものです。
コンセプチャル・アートというと、
「なんか、意味わかんない」とか、
「小理屈こねて小難しそうに見せかけてるだけ」みたいに
批判されることも多いものですが、
彼の作品を見ていると、
この人は
伝えたいことがあって、言いたいことがあって
この作品を作ったのだな、ということが
なんというか、
静かな熱風となって伝わってきます。

そして、
どうしてこんな作品を作ろうと思ったのかしら?
と、彼の伝えようとすることを
知りたくなってしまう(多分、それこそが
コンセプチュアル・アートの目的なのだと
思うのですが…)のです。
彼の伝えたい思いを共有したい、と思ってしまうのです。

実は、わたしがこの展覧会を見たいと思ったのは
深夜に放映された
彼についてのドキュメンタリー番組を見たためでした。

もうベッドに入ろう、と思っていたときに
たまたまこの番組が始まって
見るとはなしに見ていたら、
途中から目が釘付けになってしまったのです。

誰かに伝えたい、強い思い。
そのメッセージをアート作品という形に作り上げるまでの
思考の過程。
そしてそれを実際に
先品として作り上げる根気づよい実作業。

静かで、とても穏やかな表情、語り口の
アーティストだけれど、
彼の中には、
どれほどの熱い炎が
燃えたぎっているのだろう…と
テレビの画面を通じて、
そのアーティスト自身のことを
もっと知りたい気持ちにさせられたのでした。

。。。さて、
わたしがもっとも見たかった作品は
Babel

特にこの時代、
“Tower of Babel”というテーマは
多くのアーティストが、
さまざまな形で取り組み、表現しているテーマ。
(以前、このブログでご紹介した『Exodus』という映画も
Tower of Babelを題材にしていました。)
それを彼がどのように表現しているのか
とても興味がありました。

。。。さて、感想は…

それは、ぜひ、皆さんが会場で感じてみてください。

展示されている部屋の、一番奥の壁にへばりついて、
そのあとしゃがみこんで…そんな風に
見てみてください。

皆さんは
どんなことを感じるでしょうか。

追記1:この展覧会の最後の展示作品は、展示室の中に
4名ずつが入っていくもので、
準備されている長靴を履いていくこともできますが
できれば靴下を脱いで、
裸足になって体験することをおすすめします。

追記2:会場をでたあとの出口付近のスクリーンでは
わたしが深夜に見た、彼のドキュメンタリー番組が
上映されています。
ぜひ、ゆっくりめにお時間をとって、
こちらのビデオも
ご覧になられることをおすすめします。

*Cildo Meireles展
場所:Tate Modern
住所:Bankside, London SE1 9TG
Tel:020 7887 8888
入場料:7.8ポンド

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