以前、取材のために
英国発祥「マクティモニー・カイロプラクティック」の
トリートメントを受けました。
記事にも書きましたが、このカイロプラクティックは、
英国人ジョン・マクティモニー(John McTimoney)によって
開発されたメソッドです。
1955年、オックスフォードに診療所が開設されて以降、
50年以上の歴史がありますが、
マクティモニー・カイロプラクティックを学べるのは
マクティモニー・カレッジ・オブ・カイロプラクティック
(McTimoney College of Chiropractic)に限られています。
ここで学んだ人が
世界の各地に散らばってはいるものの、
まだまだイギリス国内以外では
知る人は少ないように思います。
そこで、今日ご紹介したいのは、取材の際、
トリートメントをしてくださった
カイロプラクター、アーティ・シャアさんです。
アーティさんのクライアントの方から
「一度トリートメントを受けただけで
痛みがすっかり治ってしまう、すごい人なんですよ」と聞いていたものの、
わたし自身、マクティモニー・カイロプラクティックが
どういうものかを知らなかったので
取材のためというだけでなく、
個人的にも興味津々ででかけました。
取材時、わたしはちょうど左腕、左の肩に
RSI(Repetitive strain injury)と呼ばれる痛みを抱えていて、
もしかしたらその痛みが和らぐかも? と
期待しつつお伺いしました。
というのも
「他の人がトリートメントを受けているところを取材するよりも、
実際にご自分でトリートメントを受けたほうが
よりよくマクティモニー・カイロプラクティックのことが
わかると思いますよ」
とアーティさんにおっしゃっていただき、
実際に施術していただくことになっていたからです。
普段、クライアントさんにするのと
まったく同様にセッションをすすめていただき、
詳しく聞きたいことに関しては、
施術中でも、その都度質問していい、という
ジャーナリストならではの
有り難い許可をいただいて。
さて、まずはコンサルテーションからです。
どこか特に痛い場所、故障などがあれば
それを伝えるのはもちろんのこと、
普段の食事や、生活の様子、
運動量や、ケガや病気などのヒストリーなども
伝えます。
身体(骨)を触れば
アーティさんには
その人の身体状況などは隠してもわかってしまうようですが、
このコンサルテーションのとき、
できるだけ詳しく自分の状況、普段の食や生活習慣なども
伝えることが大切です。
そして、鏡の前に立って全身を確認。
わたしの場合には
左右の肩の高さが
極端に違っていることを指摘されました。
さて、ベッドに横たわって
さっそくトリートメントが始まります。
最初に驚いたのは、
アーティさんの手がわたしの肌に触れたのは
ほんの一瞬だったことです。
以前、別のカイロプラクティックを受けたときには
まるで「ボキボキ〜」という音が
背中から聞こえてきそうなほど
強く押されたのに比べると、
ちょっと拍子抜けしてしまうほど。
「パンっ」という
手をたたいたかのような音がしたかと思うと、
背中の上に蝶々が静かにとまって
再び飛び立っていったかのような
感触だけが残りました。
記事にも書きましたが、
思わず「もうトリートメントは始まっているのですか? 今のが?」と
聞いてしまったほどです。
その後、肩、首、顔、足、腰…と
順番に施術がすすみます。
カイロプラクティックは
骨のずれを修正し、整えていくものですから
マッッサージではありません。
ただ、アーティさんは、アロマセラピストでもあるので、
クライアントさんによっては、
相談の上、カイロプラクティックとアロマセラピーを
組み合わせた施術もしてくれるそうです。
「クライアントさんが
自分のところに来て、元気になって帰っていってくれることが
何よりも幸せ」というアーティさんは
カイロプラクターの仕事を
ずっと続けていくためにも
自身の健康に気をつけていて、
特に手を大切にしているといいます。
長年、治療をしたり、薬を飲んでも治らなかった
肩や首、腰の痛みを持った方、
スポーツ選手、
音楽家、
妊婦さんや高齢者など
さまざまな悩みを抱えた方たちが
アーティさんの元を訪れるそうです。
わたし自身は
このトリートメントの後、
痛みで上がらなかった腕を
動かせるようになったことに、
正直びっくりしました。
左右の高さが違っていた肩も
しっかり揃っていました!
アーティさんの噂を聞きつけて
世界中からトリートメントを受けにくる方がいるというのにも
納得がいきます。
取材中に
「どうしてマクティモニー・カイロプラクティックに
興味をもち、自分もカイロプラクターになろうと
思ったのですか?」
と、パーソナルな質問をしてみました。
実は、アーティさんが小さい頃から
ご家族がマクティモニー・カイロプラクティックの
トリートメントを受けていて、
その効果を目の当たりにしていたのだそうです。
そして、自分もこんな風に
苦しんでいる人を助けられるようになりたい、
と、十代のときに
すでにこの道を選んだのだとか。
当時、マクティモニー・カイロプラクティックの
資格取得には4年かかり、
多くの年上の生徒に混じって
毎日毎日、勉強、実技練習を積むのは
かなり大変だったそう。
でも、若くしてカイロプラクターになり、
たくさんの経験を積んできたことが
アーティさんの
人を包み込むかのような
穏やかな話し方、
そしてトリートメントの際のケアの仕方に
表れているような気がします。
アーティさんのカイロプラクティックは
ノッティング・ヒルや
サウスケンジントン、ハムステッドなどの
クリニックで受けることができます。
電話かメールで問い合わせをすれば
すぐにお返事をもらえるはずです。
トリートメントではゆっくり丁寧な英語で
話してくださるので、
英語があまり得意でない方でもきっと大丈夫です。
でも、心配な方は通訳をつけて
トリートメントを受けることも可能だそうですよ(実際に
通訳をつけて海外からわざわざ訪ねてくる方が
いらっしゃるそうです)。
*アーティさんのウエブサイト:http://www.aartishah.com
*マクティモニー・コレッジ・オブ・カイロプラクティック(マクティモニーを学べる学校):http://www.mctimoney-college.ac.uk
*わたしがご紹介したマクティモニー・カイロプラクティックについての記事:http://ciana.jp/inernational-topics/mctimoney-chiropractic
*日々の仕事、近況、撮影した写真などを
facebook「マクギネス真美」ページに
掲載していますので、
よろしければそちらもご覧くださいね。
*メールでのメッセージ、
取材、撮影、翻訳、通訳等、
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